概要
https://www.typescriptlang.org/tsconfig#incremental
{
"incremental": true
}
公式アナウンス:https://devblogs.microsoft.com/typescript/announcing-typescript-3–4/
このオプションをtrue
にすると、以前コンパイルを実行したコードと現在のコードとの差分を検出して、必要なファイルだけをコンパイルするようになります。
以前コンパイルを実行したコードの状況を保存するために、tsc
は出力先ディレクトリの.tsbuildinfo
ファイルを利用します。
tsc はこのファイルを自動で生成し、コンパイルした際には自動で更新するため、開発者が手動で変更を加えることはありません。
true
の場合、初回コンパイルの時間は長くなります(コンパイル状況を保存する処理が入るため)が、その後のコンパイルは差分のみを対象とするため早くなります。
ただし、開発の途中でtsconfig.json
の設定を変えた場合などは、差分だけコンパイルしていると以前コンパイルしたコードが最新のtsconfig.json
の設定に準拠しないコードになる可能性があるので注意が必要です。
tsconfig.json
を変えたら、一度.tsBuildInfo
を削除して 最初からコンパイルし直した方が良いです。
関連オプション:tsBuildInfoFile